【実話】変わり者のKさん、実はこうなのです。
こんにちは。
では、ズバリ、答えからいきましょう。
「Kさんは評価されているのか?」
目次
Kさんは全く評価されていません。

私が以前、勤めていた会社でKさんは全く評価されていません。
肩書も役職もなく平社員です。
Kさんの年齢だと、管理職とか、何らかの役職がついてくるのですが、
全くの平社員なのです。職種はエンジニア。
Kさんは決して技術力が低いというわけでもないです。
けっこう色々なことを知ってますし、プログラムもバリバリ書けます。
無断欠勤や休みが多いわけでもない。
細かいこと言うなら、体調不良での休みが多少・・・
サーバー上のディレクトリと自分のパソコンを同期させたりといった、快適にするツールについては、とても詳しいです。
そのツールを使って、ディレクターやデザイナーがサーバーにファイルをアップロードする手間を省いたといった実績もあります。
Linux系のサーバー設定もある程度、経験している。
でも、評価されないのは何故か?
やっぱり性格に問題あるのかな。
社内で話すと、「ああ、あの人と仕事一緒にすると大変でしょ・・・同情します」って言われます。
そんなKさんですが、
「私のチームなら、うまくいくのでは」という上層部の決定により、
白羽の矢がたったのです。
Kさんは、私のプロジェクトのメンバーになりました。
私も「うまくやっていこう」と決意しました。
なにせ、運用が始まると、トラブルがあったときに社員が率先して対応することになる。
Kさんは、入社したばっかりの新人や、休日・夜間対応をさせられない契約社員じゃない。
開発フェーズでも、Kさんは技術的には出来るのだから、うまくモチベーションを引き出してやれば、型にはまると考えていました。
でも、1ヵ月後・・・
そんな私の自信を木っ端微塵に打ち砕いてくれました。Kさんツワモノです。
やっぱり、Kさんとは仕事にならないんですよ。ほんとに。
なんというか、融通がきかないんですよね。
例えば、Kさんに設計を頼むと、
「細かい運用方法が決まってないのに、どうやって設計するんですか?」
という質問が来るのです。
手戻りが発生するのを覚悟して、ある程度、決め打ちで進めておくとか
運用方法をこちらから提案して、
それで運用してもらうのはどうですか?と私は説明してみるのです。
でも、この、手戻り覚悟や提案って話が、Kさんには受け入れられない。
「そんな効率の悪いことできませんよ」って言ってくる。
確かにそうですが、相手側からの返事を待っている間は仕事が進まない。
私からしたら、何かやれることがないかといった話をしたいのですが、
Kさんの場合、何が効率的かという議論になってしまう。
言っていることは、正論ですが、仕事は進みません。
私の時間もとられます。
適材適所
で、私も適材適所でなかったのかと思い、
Kさんに設計の仕事をお願いするのやめて、技術調査をお願いしました。
何故なら、Kさんは、技術的にはイケル。
自分で調べるのも好きだろうといった発想です。
で、技術調査任せてみたんです。
しかし、これまた駄目です。
何故駄目かというと、自分が調べたことを他のメンバーにうまく伝えられないのです。
技術調査したなら、それをメンバーで共有したいのですが、
Kさんの技術調査の結果は、簡略過ぎるのです。
Kさんの調査結果を見ると、極端に言うとURLが書いてあるだけなんです。
URL書いてあって、○○をインストールする、
○○の設定を変更して再起動する。としか書いてないのです。
これじゃ、メンバーがすぐに実践できないんですよ。
もう一回調べるはめになってしまう。
自分がわかっているところは、説明しない。
自分が出来さえすれば、他人は関係無い。そんな感じ。
ネットの情報だったら許されます。
誰に頼まれたわけでないし、勝手に利用されているだけだから。
別に文句を言われる筋合いはありません。
でも、Kさんの技術情報は会社の仕事です。給料も貰っているわけです。
自分だけわかる情報でどうするんだ?ってことです。
技術調査したら、痒い所に手が届くように、
メンバーがつまづきそうな要点を書いて説明すべきです。
Kさんにも、そう伝えてみたのですが駄目でした。
Kさんにとっては、バカ丁寧に説明を書くってのは、
効率が悪くて出来ないようなのです。
もう、これは性格なんでしょうね。
結局、Kさんはプロジェクトから外れていきました。
私の経験上、技術情報の資料はいくらわかりやすくてもいい。
マニュアル作成に時間がかかったとしても、その資料を使って、みんなが同じことを調べたり、迷って、同じ失敗をしないことで使った時間をリカバリできる。
いうなれば初期投資です。
最初、がんばって、わかりやすい資料作っておくと、後々、役にたつ。
でも、情報はなまものなので、すべてをマニュアル化していたら、逆に不効率です。
技術ノウハウは、その瞬間だけ丁寧に作ればいいのです。プロジェクトが終わった後も常に更新していく必要はない
でも、そういったことはやりたくない。
Kさんに限った話でもないですが、知識の体系化という作業が苦手なのでしょう。
しかし、そうは言っても、
要件のヒアリングや窓口をするのは上からのお達しでNG。
技術調査にはモチベーションが沸かない。
設計は、議論になって進まない。
ということで、結局、Kさんはプロジェクトから外れていきました。
今日は、このへんで。
どうもありがとうございました。